HOME > 依存症(アディクション)を理解する > ギャンブル等依存症

プロセス依存(行動に対する依存)の代表的な例としてギャンブル等依存症スマホ・ゲーム・ネット依存症が挙げられます。それぞれの依存症を詳しく見てみましょう。

ギャンブル等依存症

ギャンブル障害とは

ギャンブル等依存症の精神疾患名を「ギャンブル障害」と言います。以下に挙げた条件と項目に当てはまる場合、ギャンブル障害の疑いがあります。

【条件】

■臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動
+以下の項目に過去12か月間に4つ以上当てはまる
+その賭博行動は、躁病エピソードではうまく説明されない

※躁病…気分が高揚し、多弁で活動的な状態が続く精神疾患のこと

  1. 1興奮を得たいために、掛け金の額を増やして賭博をする
  2. 2中断したり、中止したりすると落ち着かなくなる、いらだつ
  3. 3制限する、減らす、中止するなどの努力をくり返し成功しなかった
  4. 4しばしば賭博に心を奪われている
  5. 5苦痛の気分(無気力、罪悪感等)の時に、賭博することが多い
  6. 6失った金を“深追い”する
  7. 7賭博へののめり込みを隠すために、嘘をつく
  8. 8重要な人間関係、仕事、教育等を危険にさらす
  9. 9絶望的な状況を免れるため、他人に金を出してもらうよう頼む

※「精神疾患の診断と統計マニュアル 第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders: DSM-5 )」 (2013年発行:アメリカ精神医学会)を参照し作成。

ギャンブル等依存症の症状と進行過程

ギャンブル等依存症の症状と進行過程

ギャンブルに依存していませんか?<SOGSテスト>

ギャンブル等依存症の診断基準として、SOGS(South Oaks Gambling Screen)というスクリーニングテストが作成されました。
ギャンブルに依存していないか診断してみましょう。

SOGS(South Oaks Gambling Screen)

1. ギャンブルで負けたときに、負けた分を取り返そうとして別の日にまたギャンブルをしましたか?
2. ギャンブルで負けたときも、勝っていると嘘をついたことがありますか?
3. ギャンブルのために何か問題が生じたことがありますか?

4. 自分がしようと思った以上にギャンブルにはまったことがありますか?
5. ギャンブルのために人から非難を受けたことがありますか?
6. 自分のギャンブル癖やその結果生じた事柄に対して、悪いなと感じたことがありますか?
7. ギャンブルをやめようと思っても、不可能だと感じたことがありますか?
8. ギャンブルの証拠となる券などを、家族の目に触れぬように隠したことがありますか?
9. ギャンブルに使うお金に関して、家族と口論になったことがありますか?
10. 借りたお金をギャンブルに使ってしまい、返せなくなったことがありますか?
11. ギャンブルのために、仕事や学業をさぼったことがありますか?
12. ギャンブルに使うお金はどのようにして作りましたか?またどのようにして借金をしましたか?
(当てはまるもの全てにチェック)

あなたのSOGS点数

合計 / 20点

3~4点… 将来ギャンブル依存症になる危険性が高いです
5点以上… ギャンブル依存症の疑いがあります。

※「ギャンブル依存症とたたかう,36-38,2004.」(著者:箒木蓬生)を参照し作成。

ギャンブル依存症×LINEサービス

LINEを活用したギャンブル依存症問題に関する啓発サービスも開始されています。こちらも活用してみましょう。

ギャンブル依存症から抜け出すには

依存症が重症となると、うつ状態や不眠、だるさなど身体不調が出現し、対人関係や金銭のトラブルが生じやすくなります。トラブルに対して周囲の人が説教や叱責を続けていても効果がありません。本人の孤独な状況を考え、自己肯定感を育てるために小さな変化を見逃さずに、見守ることが必要となります。

そして、回復支援や治療を行う側には、「何に困っているかを聞く」ことが大切です。具体的にはごく一般的な相談対応やハーム・リダクション概念の理解をすることが挙げられます。

ギャンブル依存症によって、多重債務が生じたときなどは、日本司法支援センター(通称:法テラス)や消費生活センター、司法書士会等が役立ちます。法テラス・サポートダイヤルや全国の法テラス地方事務所では、問い合わせ内容に応じ、解決に役立つ法制度や地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者生活センターまたは消費者センターなどの相談窓口を無料でご案内しています。

依存症のことでお困りの方、あるいは「もしかしたら依存症(アディクション)かも」と
不安を感じている方は、早めに相談してみましょう!

相談窓口

スマホ・ゲーム・ネット依存症

スマホやゲーム・インターネットのやりすぎは依存症という病気

メールが来たらすぐに返信できるようにと、ケータイやスマホ、パソコンを四六時中閲覧していませんか?やめなければならないとわかっていても、嘘をついてでも、家族が怒っても、画面を見続けていたら、それはスマホやネットの依存症かもしれません。

インターネット使用が直接の原因ではなくても、自殺やロングフライト血栓症(エコノミークラス症候群)など、生命の危機に影響を及ぼすこともあります。過去にはインターネット使用が原因で母親が子供を放置して死亡させた事例もありました。

スマホやゲームへの依存症になると、リアルがなくなり、バーチャルの世界がすべてになります。ここで言うリアルとは、現実の世界のことを言い、バーチャルとは、インターネット上の仮想世界のことを指します。

スマホ・ゲーム・ネット依存症のタイプ分類

ネット依存症は2種類に分類することができます。韓国の精神科医キム教授は、1つはストレス解消や達成感を得るための「動機づけによる分類」、もう1つは喜びを得たい、友達をつくりたいといった「報酬に関する分類」の2種類に分類しました。これらの分類が、ネット依存症に陥る原因に深くかかわってくるのです。

2つのネット依存症タイプ

依存症のことでお困りの方、あるいは「もしかしたら依存症(アディクション)かも」と
不安を感じている方は、早めに相談してみましょう!

相談窓口
ページ上部に戻る